企業リサーチ
三井物産の平均年収は2,058万円
国税庁統計の国内正社員平均545万円と比べると約3.8倍。有価証券報告書や公式開示データなど、一次情報だけを根拠に、給与・福利厚生・中途採用の実態を整理する。
有価証券報告書(第107期) / EDINET doc_id S100YAVT・提出日2026-06-12
三井物産の平均年収は2,058万円(有価証券報告書より、単体)。国内正社員の平均年収545万円の約3.8倍にあたる。この記事では、その数字の出典から、入社後に実際に使える福利厚生・働き方、通年で行われている中途採用の実態まで、公開されている一次情報だけで三井物産を整理する。
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テンシルボードを見る →三井物産の平均年収を有報の数字で確認する
「平均年収2,058万円」の根拠は有価証券報告書だ。第107期(2025年4月〜2026年3月)の「従業員の状況」に、平均年間給与20,589,000円として開示されている。上場企業に法律で提出が義務づけられている書類で、平均年間給与・平均勤続年数・平均年齢が毎年開示される。会社の広報発表ではなく、法律に基づく開示情報という点が数字の信頼性を支えている。なお、本シリーズでは万円未満を切り捨てて表記するため2,058万円としているが、正確には20,589,000円(2,058.9万円)だ。
| 項目 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 平均年間給与(単体) | 20,589,000円 | 有価証券報告書 |
| 平均勤続年数(単体) | 17.4年 | 有価証券報告書 |
| 平均年齢(単体) | 42.0歳 | 有価証券報告書 |
| 従業員数(単体/連結) | 5,333人/55,463人 | 有価証券報告書 |
| 国内正社員の平均年収 | 545万円 | 国税庁 令和6年分民間給与実態統計調査 |
| 倍率 | 約3.8倍 | 上記2数値からの計算値 |
平均年収の比較(万円)
なぜここまで差がつくのか
三井物産は、金属資源・エネルギー・食料・ICTなど幅広い分野で事業を行う総合商社だ。本社は東京・大手町にある。公式の経営理念ページには、「多様な仲間が『挑戦と創造』の精神のもと自由闊達な組織風土で働くことで、一人ひとりが成長し適材適所で活躍する。それが三井物産であり、『人の三井』と評される所以です」とある。単体の従業員は5,333人で、連結では5万5千人を超える。有価証券報告書の平均年収を作るのは、このうち単体の社員だ。平均勤続17.4年・平均年齢42.0歳という数字は、経験を積んだ人材が組織の中核を担っていることを示している。
福利厚生・働き方の実態――育休・有給・リモートのデータ
求職者にとって大事なのは、入社後に実際に使える制度だ。三井物産は人事データブックと採用ポータルで、次の数字と制度を公開している(数字はいずれも単体)。
男性育児休業取得率
93%
2026年3月期実績・平均取得日数41.6日
有給休暇取得率
70.3%
2026年3月期実績・目標は70.0%
有給休暇の時間単位取得
可
公式採用ポータル「ワークスタイル」に「時間単位での取得可」と記載
リモートワーク
回数制限なし
公式採用ポータル「ワークスタイル」に「利用回数の制限はありません」と記載
月間平均残業時間
28.4h
2026年3月期実績
自発的離職率
1.11%
2026年3月期実績・自己都合ベース、離職率全体は4.51%
出典: 三井物産 人事データブック(男性育児休業取得率・有給休暇取得率・月間平均残業時間・自発的離職率、いずれも2026年3月期・単体)/三井物産 採用ポータル「ワークスタイル」(有給休暇の時間単位取得・リモートワーク、2026年9月21日確認)。住宅補助や社員食堂の金額などは公式ページで確認できなかったため、本記事では扱っていない。
三井物産は中途採用をしているのか
「大手総合商社は新卒中心なのでは」と思われがちだが、三井物産はキャリア(中途)採用を通年で行っている。公式採用ポータルに「近年は通年で採用しており」との記載があり、応募資格は大学(学士)以上で、就労経験(実務経験)があることとされている。キャリア入社の人数は次の通り。
| 年度 | キャリア採用の入社人数 |
|---|---|
| 2023年3月期 | 92人 |
| 2024年3月期 | 85人 |
公式ページには、全社員のうちキャリア採用で入社した人は10.7%(基準日の記載なし)ともある。公式ページで確認できる最新の人数は2024年3月期で、2025年3月期以降は確認できなかった。応募資格は「就労経験(実務経験)があること」とされているため、就労経験がない場合は応募資格を満たさない。特定の職種・業界の経験が必要かどうかは、募集ごとの要項で確認するのが確実だ。最新の募集は、公式のキャリア採用ページで直接確認してほしい。
エージェントの案件だけでは見えない「死角」
転職エージェントは頼りになるが、紹介できるのは自社が契約している案件だけだ。三井物産のように通年でキャリア採用を行い、公式のキャリア採用ページで募集要項を公開している企業は、見えるかどうかが契約の有無に左右されやすい。だからこそ、気になる企業は公式の採用ページも自分の目で確かめておきたい。
よくある質問
三井物産の平均年収はなぜ2,000万円を超えるのですか?
有価証券報告書に開示された平均年間給与が20,589,000円(≒2,058万円)だから。世界規模で事業を展開する総合商社というビジネスモデルと、単体5,333人という組織規模、平均勤続17.4年という経験の厚さが背景にあると考えられる。
三井物産は中途採用をしていますか?
している。公式採用ポータルによると通年でキャリア採用を行っており、キャリア入社は2024年3月期に85人。応募資格は大学(学士)以上で、就労経験(実務経験)があること。
三井物産の福利厚生で、公式に確認できる制度は何ですか?
公式採用ポータルの「ワークスタイル」で、有給休暇の時間単位での取得と、回数制限のないリモートワークが確認できる。男性の育児休業取得率は93%(2026年3月期・単体、平均取得日数41.6日)。住宅補助や社員食堂の金額などは、公式ページでは確認できなかった。
平均年収の数字はどこで確認できますか?
金融庁のEDINETで、三井物産株式会社が提出した有価証券報告書(doc_id: S100YAVT、提出日2026-06-12、第107期)の「従業員の状況」欄から誰でも確認できる。
「自発的離職率1.11%」は離職率と同じ意味ですか?
いいえ。人事データブックでは、自発的離職率(自己都合による退職)が1.11%、離職率全体は4.51%と開示されている。1.11%は自己都合に限った数字である点に注意が必要。
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